【財務・資金繰り】コロナの影響があるのに日本政策金融公庫や保証協会から融資を断られたら
コロナの影響があるのに日本政策金融公庫や保証協会から融資を断られたら
「コロナの影響で融資の申し込みをしたが、日本政策金融公庫や保証協会から融資を断られた」
正直なところ、日本政策金融公庫の新型コロナウイルス感染症特別貸付や信用保証協会のセーフティーネット保証、危機関連保証で融資を受けることができなかった時点で、かなり厳しい状況です。
そんな状況でも事業の継続のために融資が必要な場合、融資を引き出せそうな策を考えたいと思います。
融資を断られた理由を知る
融資を断られたら理由をしっかり聞いてください。まず、その部分をクリアしなければ次に進めません。
よくある話として、下記などがあります。
- ・申込額が多すぎる
- ・すでに多額の負債を抱えている
- ・コロナの影響以前から業績が厳しい
- ・リスケ(返済猶予)中である
- ・公序良俗に反する事業と言われた
- ・許認可が必要かどうかのグレーゾーンの事業
保証協会の場合は、他にも下記のような申込者本人には全く関係の無い話の場合もあります。
- ・親や親せきなどつながりのある人の融資で、保証協会が代位弁済している
- ・親や親せきなどつながりのある人が、自己破産などの履歴がある。
申込額が多すぎる場合
申込額が多すぎる場合、全額否決されてしまうより減額した提示になることが多いと思います。
そもそも、新型コロナウイルス感染症特別貸付、セーフティーネット保証、危機関連保証はコロナの影響を乗り越えるために融資をするものとして位置づけられていますので、目安としては月商3か月分と言われます。
すでに多額の負債を抱えている場合
新型コロナウイルス感染症特別貸付、セーフティーネット保証、危機関連保証、全て事業者の状況を見ての与信判断となります。
すでに負債が多い場合、そもそも返済できるのかどうかが焦点になります。
ざっくりとした目安として、年間営業キャッシュフロー(1年間で増える事業で稼いだお金)の10年分です。
新型コロナウイルスの影響を乗り越えたあと、稼いだ利益の10年分で返せるのかどうかです。もし10年分を超えそうな場合は、申込額が多すぎると判断されやすいです。
コロナの影響以前から業績が厳しい場合
コロナの影響以前から業績が厳しいという事は、コロナの影響が無くなっても返済してもらえないのじゃないかと思われている、という事です。
なので「返済できます」と言った証明が必要になります。
経営改善計画を策定して、金融機関側に納得してもらう必要があります。
リスケ(返済猶予)中である
リスケ(返済猶予)中の場合、通常よりハードルが格段に上がります。金融機関からすれば、約束通り返してくれないところに貸して、貸し倒れになると困りますから。
この場合も経営改善計画の策定は必須ですが、もう一つ。それはメインバンクの後押しがある事。メインバンクにそっぽを向かれている事業者に、公庫も保証協会も融資を認めません。
公序良俗に反する事業と言われた場合/許認可が必要かどうかのグレーゾーン事業
この場合は残念ながら、公庫から融資を受けるのは困難です。
保証協会も同様の判断になります。
やはり公的な機関は厳しいです。
民間の金融機関であれば可能性はゼロではないと思いますが、ハードルはかなり高くなります。
返済できることを証明することが必要
融資を断られたパターンとして、返済計画すら出していないことが多いです。
相手側(この場合は貸し手側)の気持ちになって、必要な書類や事業がうまくいって返済できることを信じてもらわなくてはなりません。
当然、口頭だけでは信じてもらえないので、しっかりと書面に落とす必要があります。